①現在の米国経済の状況について説明します
②今後の米国経済がどうなるかを予測します
③今後の投資の方針について検討します
2024年6月末となりました。
日が大分長くなり暑い日がちらほらという季節になりました。
梅雨も始まり雨が多い日が続きます。
趣味の畑ではじゃがいもの収穫は終わり夏野菜が育ち始めました。
空芯菜も取れるようになって来ました。
それでは2024年6月の状況をまとめていきます。
①今年前半の振り返り
②6月FOMC結果と今後の金利見通しについて
③円安の再来について
投資先について
投資先としては米国株ETF、米国個別株、仮想通貨を対象としています。
前回(2024年5月)の考えはこちらになります。
今年前半の振り返り
まずは米国主要3指数の値動きを振り返って見ましょう。
今年の1月年初から6月末の米国株価主要3指数の推移は以下の通りです。
- NYダウは37715ドルから39119ドルと3.7%の上昇
- ナスダックは14766ドルから17733ドルと20.0%の上昇
- S&P500は4743ポイントから5460ポイントと15.1%の上昇
ダウは微増となりましたがナスダックは20%上昇、S&P500は約15%の上昇となりました。
今年の米国株は前半で大きく上昇しました。
大統領選挙の年というアノマリーがあり、AIブームにより巨大IT企業の業績が好調でした。
その結果ナスダックとS&P500は大きく上昇したと考えています。
一方で金利が依然として高止まりしていて景気動向指数も悪化してきています。
一部の企業のみ株価が大きく上昇しインデックスの数字を牽引している状況といえます。
6月FOMCと今後の金利見通しについて
米連邦公開市場委員会(FOMC)が6月11日から12日に行われ政策金利の据え置き(5.25%〜5.5%)が発表されました。
議事要旨を見るとインフレが2%に収束しているという兆候は見られないと述べられています。
債権の償還も継続してマネーサプライ(通貨発行量)の減少を維持すると記載されていました。
つまりFRBによる金融引き締めは継続することを意味しています。
5月の消費者物価指数と失業率は以下の通りです。
- コアCPIは前年同月比で3.4%の上昇(前月は3.6%)
- 総合CPIは前年同月比で3.3%の上昇(前月は3.4%)
ほぼ横ばい状態ですがコアCPIも総合CPIも徐々に下がってきています。
また5月の失業率と非農業部門雇用者数は以下の通りでした。
- 失業率は4.0%で0.1%ポイントの上昇(前月は3.9%)
- 非農業部門雇用者数は27万2000人増(前月は16万5000人増)
雇用の需要は依然として強い一方で失業率は先月に引き続いて微増となりました。
年内の利下げ予測は年2回から年1回に修正となりました。
- インフレは収まりつつあるが企業業績も全体的には良いと言えるので利下げはしません
- インフレ再燃する方がもっと困るので金融引き締めはまだ継続します
というのがFRBの意見と理解しています。
円安の再来について
円が1ドル160.83円となり急激な円安となっています。
一時的に1ドル161.27円まで進み1986年12月以来の円安となりました。
米国10年国際利回りは6月は大きな変化はありませんでした。
一方で5月の日本の貿易収支は1兆2000億円の赤字でした。
更には米国財務省は日本を為替慣行に関する「監視リスト」に追加しました。
「監視リスト」に入っている国が為替介入を行うと「為替操作国」となる可能性があります。
「為替操作国」認定されると追加関税等の輸出入に関するペナルティを受ける可能性があります。
まとめ:円安対策の切り札
先月にまた徐々に円安に戻るのではないかと予測しましたが想定よりも速いペースで戻りました。
円安になれば為替介入すると考えてましたが米国から「監視リスト」に追加されてしまいました。
「為替操作国」認定される訳にはいかないので政府による為替介入は今後難しいと考えています。
円安対策として残された手段は日銀による政策金利の利上げしかありません。
先月も述べましたが利上げには下記2点の影響があります。
- 利上げすることで市場金利が上昇するためローンを組むのが困難になり景気が悪化する
- 日本政府は国債発行残高が1000兆円以上あり利息支払いのため国債の発行スピードが加速する
安倍首相と黒田総裁の時に異次元金融緩和をしてインフレを起こし実質的な国債残高を減らそうとしてきました。
インフレが起こる前に円安が進んでしまうと円安を許容するか利上げして国債の発行スピードが上がることを許容するかしかないと考えています。
米国が不景気になって早く利下げをして欲しいと政府や日銀の関係者の方々は考えていると思います。
円安になっても円建ての輸出額が増えてないのも気になります。
この先の為替の状況は混沌としてきました。
可能性は低いですが米国に為替操作国認定されるリスクをとって為替介入するかもしれません。
しかし長期で考えると日本の人口は減っていくのでやはり円安は続くのではないかと考えています。
モモキンは一時的に円高になるイベントが発生したらドル建て資産を積極的に買おうと考えています。
最後に、どんなときでもNISAやiDecoでの米国株インデックスファンドによる積立は粛々と継続していきましょう。
①今年前半の米国株はFRBの金融引き締め状況下のなか株価を大きく上げてきた
②米国のインフレは収まりつつあるが再燃リスクを避けるため金融引き締めを継続している
③円安対策として為替介入は難しいので円安を許容するか利上げするしかない
以上ありがとうございました。
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